受信箱、会議、週報、Excel。いつも開いている画面から始める、実演20項目。
巻末に職種別プロンプト集(汎用)。
Copilot と ChatGPT の守備範囲に線を引ける。仕事を見た瞬間に、どちらに投げるかが決まる状態。
受信箱・会議・週報・Excel・提案書。すでに毎日開いている画面のどこで効くかが具体的に見える。
掲載プロンプトはすべて実物。コピーして貼れば、今日の続きから同じ結果が出せます。
今日いちばん覚えて帰っていただきたいのは、機能名ではなく 「頼み方」 です。同じ道具でも、頼み方で結果は別物になります。
| Part | テーマ | 扱う内容 | 時間 |
|---|---|---|---|
| PART 1 | 土台をつくる | 2つの道具の守備範囲/4つの動詞での判断/すべての土台になる「頼み方の型」 | 12分 |
| PART 2 | Microsoft 365 Copilot | 社内ナレッジを探す/会議とメール/週報とタスク/Word・Excel・PowerPoint/越えてはいけない線 | 20分 |
| PART 3 | ChatGPT | 出力を制御する/文章とトーン/考えさせる/撮って渡す・画像生成/GPTs で固定する | 20分 |
| CLOSE | 併用と、明日の3ステップ | 2つをつなぐ3つのリレー/持ち帰って最初にやること | 8分 |
画面共有で実演しながら進めます。手元で同じ操作を試していただいて構いません。 掲載プロンプトは、社名や案件名を置き換えるだけで動きます。
優劣ではなく守備範囲の違いです。同じ商談準備でも、頼めることが最初から別。だから両方を持つ意味があります。
社内 → Copilot
手元 → ChatGPT
Copilot 一択。ChatGPT は社内を見に行けません。
ChatGPT が強い。案の幅と文章の質。
GPTs にするか、定型文をチームで共有。
いちばん間違えやすいのが「探す」です。ChatGPT に頼むと資料を自分で貼ることになり、権限の壁を人が越えてしまいます(P.12)。
全部書く必要はありません。うまくいかないときに、足りない見出しを1つ足す。それだけで直ります。
見えるのは自分がアクセス権を持つ範囲だけ。Copilot を使っても権限は1ミリも増えません。
会議要約でいちばん価値があるのは 「誰が / 何を / いつまでに」の3点セットです。 これを書かないと、読んでも動けない議事録が返ります。
送信前に必ず自分で読む。予定の見落としと敬語の相性は人が最終確認。 下書きまでを任せる、が現実的な線です。
「該当がない項目は『なし』と記載」。 これがないと、書いていないことを推測で埋めてきます。 もっともらしい文章なので、後から気づけません。
項目リストを一度決めたら、チームで共有してしまう。 全員が同じ型で出すようになると、読む側の時間がいちばん減ります。
| アプリ | 使いどころ | プロンプト |
|---|---|---|
| Word | 体裁を変える | この議事録を、社外提出用の報告書の体裁に書き直して。決定事項を冒頭に置き、社内用語は一般的な表現に置き換えること。 |
| Excel | 傾向をつかむ | この表の特徴を整理して、集計・分析の観点を3つ提案して。根拠となるセル範囲も併せて示すこと。 |
| Excel | 見える形にする | 最も売上に貢献しているカテゴリを縦棒グラフで示して。最新期だけ色を変えること。 |
| PowerPoint | 構成から作る | このWord文書を基に、10枚のスライド構成案を作って。1枚1メッセージで、各枚に見出しと要点3行。 |
見えてはいけない資料が出てきたら、それは AI の問題ではなく元の権限設定の問題。すぐ管理者へ。
Copilot は自分の権限内しか見ません。一方、貼る側の道具には何でも持ち込めます。契約が守るのは保存と通信で、持ち込みの判断は人に残ります。
出てきた文章・画像をそのまま社外公開しない。人が確認する工程を公開フローに1つ足す。
「怖いから使わない」ための話ではありません。ここを押さえた人だけが、遠慮なく踏み込めるという話です。
「前置きと後書きは書かないこと」が、地味ながら最も効く一行。そのまま資料に貼れる状態で返ります。
白紙から書かせると、当たり障りのない文章になります。 自分の草稿を渡す方が速く、質も安定します。
この断り文を、関係を壊さずに断る言い方に直して。代案を1つ添える形で。この文章で、誤解を招きそうな表現を指摘して。修正案は不要。| 頼み方 | 使いどころ | プロンプト |
|---|---|---|
| 立場を与える | 提出前の事前防御 | この提案書を、コスト重視の役員の立場で読んで、突っ込まれそうな点を3つ挙げて。修正案は不要。 |
| 逆を言わせる | 思い込みの点検 | この企画に反対する立場から、最も強い反論を3つ書いて。感情論ではなく、数字や前提の穴を突くこと。 |
| 観点を出させる | 検討の抜け防止 | この意思決定で、検討から漏れがちな観点を5つ挙げて。それぞれ、漏らすと何が起きるかも一文で。 |
| 分解させる | 大きすぎる課題 | この課題を、独立して着手できる単位に分解して。各単位の所要時間の目安と、着手順も添えて。 |
| 渡すもの | 用途 | プロンプト |
|---|---|---|
| ホワイトボードの写真 | 会議のあと、その場で | 添付の写真から議事録を作成して。読み取れない箇所は「判読不可」と明記し、推測で埋めないこと。 |
| 手書きの構成案 | 企画の構造化 | 添付の手書きメモを、階層構造の箇条書きに起こして。書かれていない項目は追加しないこと。 |
| グラフ・図表の画像 | 他社資料の読解 | このグラフから読み取れる事実だけを3点挙げて。解釈や推測は分けて記載すること。 |
| 画面キャプチャ | エラーの相談 | この画面の状態を説明し、考えられる原因を可能性の高い順に3つ挙げて。 |
画像読み取りで最も危険なのは、読めなかった箇所を自然な文章で埋めてしまうことです。 「判読不可と明記」「事実と解釈を分ける」の一行が、これを止めます。
最初の1個は「今週いちばん多く書いた指示文」を保存するだけで十分。凝った GPT より、毎日使う GPT が勝ちます。
※ ナレッジに添付する資料は、社外秘の取り扱い規程に従って選定してください(P.12)。
企画立案・提案書づくり
報告書・社外向け文書
レビュー・事前防御
共通するのは 「事実は Copilot、判断材料は ChatGPT」という分業。受け渡しのとき、自分に閲覧権限のある情報だけを持ち込む。ここだけは人の判断です。
覚えて帰るのは機能名ではなく、頼み方。役割・文脈・制約・出力形式。
| 職種 | 主に使う道具 | 収録している型 |
|---|---|---|
| 営業 | 両方 | 商談前ブリーフ/文面の自己改良ループ A-02 |
| マーケ・企画 | ChatGPT 中心 | ファクトチェック/競合比較と空白地帯 A-03 |
| 人事・採用 | 両方 | 匿名化前処理/バイアス自己監査 A-04 |
| 人事・組織/管理職 | 両方 | 1on1の論点整理/サーベイ自由記述の分析 A-05 |
| バックオフィス | Copilot 中心 | 参照資料限定Q&A/リライト・添削の2段 A-06 |
| 全職種共通 | 両方 | やりたいこと別テンプレート早見表 A-07 |
出典:社内スキル集(営業 #1–#17/人事 P00–P22/マーケティング P00–P11/汎用テンプレート §0–§20)。掲載プロンプトは原文の要点をそのまま引いています。
7章立て+自己採点100点ループ。第1章「現状認識」をヒアリング発言の引用だけで書けないなら、 作り直すのは提案書ではなく商談です。
競合の売上・シェア・ユーザー数は捏造率が高い。企業名と提供内容までは使えますが、数値はIR資料等で必ず確認してください。
氏名だけを変えた同一経歴を2〜3パターン流し、出力が変わらないことも確認する。
| やりたいこと | 使う型 |
|---|---|
| 何から書けばいいか分からない | 情報整理 → 骨格 |
| 既にある文書を直す | リライト2段(A-06) |
| メモを文書にする | 議事録/定型帳票 |
| メールを書く | 国内/海外(設計→英訳) |
| 契約書・規程の叩き台 | NDAドラフト |
| 話し言葉・応対の台本 | トークスクリプト(分岐つき) |
| 案を出す | 発散→収束 → ネーミング → 広告文 |
| やりたいこと | 使う型 |
|---|---|
| 同じ作業を量産する | 変数プロンプト/コマンド搭載 |
| 入力で処理を変える | 条件分岐プロンプト |
| 指示の書き方が分からない | メタプロンプティング |
| 文体を真似させたい | Few-shot(本編 P.14) |
| 嘘をつかせたくない | 参照資料限定Q&A(A-06) |
| 会話が続くアプリを作る | 対話型学習/Q&Aボット(本編 P.18) |
| 出てきた内容を検証したい | ファクトチェック(A-03) |
迷ったら「嘘をつかせたくない」から選ぶ。社内規程・仕様書・契約書に関わる質問は、まず A-06 の参照資料限定Q&A に載せてから始めてください。
| 場面 | 法人契約で下がるリスク | それでも人がやること |
|---|---|---|
| 履歴書・職務経歴書 | 学習利用と外部流出は契約で対処済み | 評価に不要な属性は除去する。理由は漏えいではなく公正な選考。本籍・家族・傷病等は、人が読む場合も把握してはならない事項(A-04) |
| 書類選考・面接評価 | 契約とは無関係 | 判定をそのまま合否に使わない。氏名だけ変えた同一経歴で出力が変わらないかを定期確認する(A-04) |
| 1on1・面談 | 保存先は契約テナント内 | 生の会話記録は本人の同意を取る。健康・家庭事情は入力しない。漏えいではなく目的外利用の問題(A-05) |
| サーベイ自由記述 | 契約とは無関係 | ハラスメント・違法行為・自傷の示唆は集計に混ぜず、規定の窓口へ即エスカレーション(A-05) |
| 参照する情報の範囲 | Copilot は権限内しか見ない | 貼る側の道具には何でも持ち込めます。閲覧権限のない資料を、自分で持ち込まない(本編 P.12) |
| 調査・市場データ | 契約とは無関係 | 統計名や数値の捏造は契約では防げない。別セッションでファクトチェックし、一次情報に当たる(A-03) |
法人契約で消えるのは漏えいのリスクだけです。誤った判断と目的外利用は消えません。会話ログは管理者が閲覧・エクスポートできるため、人事・法務の機微情報は閲覧範囲を確認してから入れてください。