Practical Handbook
Gemini × Google Workspace

明日の業務が変わる、
Gemini の使い方

メール・カレンダー・スプレッドシート・ドライブ。いつも触っている場所から始める、実例20項目。

対象:Google Workspace を日常業務で使っている方。職種・役職は問いません。予備知識も不要です。

Slides
20
Prompts
30+
Date
2026.09
Gemini Practical Guide
Objective

このハンドブックで持ち帰っていただくもの

1

守備範囲がわかる

Gemini に「できること/苦手なこと」の線を引けるようになる。何を任せ、何を自分でやるかの判断がつく状態。

2

自分の業務に接続できる

Gmail・カレンダー・スプレッドシート・ドライブ。すでに毎日開いている画面のどこで効くかが具体的に見える。

3

明日そのまま使える文がある

スライドに出るプロンプトは全て実物です。コピーして貼れば、いま抱えている仕事の続きから同じ結果が出せます。

いちばん覚えていただきたいのは、機能名ではなく 「頼み方」 です。同じ機能でも、頼み方で結果は別物になります。

Objective
02 / 20
Agenda

全体の構成

Partテーマ扱う内容目安
PART 1 Gemini の現在地 できることの全体像/Google Workspace 連携マップ/すべての土台になるプロンプトの基本型 10分
PART 2 Workspace 連携 Gmail・Googleカレンダー/スプレッドシート/ドライブ/Google検索/マルチモーダル 25分
PART 3 ツール活用と Gems Deep Research/Canvas・ガイド付き学習/画像・動画生成/自分専用の Gem をつくる 20分
CLOSE 明日からの3ステップ 読み終えて最初にやること 5分

※ 掲載しているプロンプトは全て実物です。手元で同じ操作を試しながら読み進めてください。時間は通読の目安です。

Agenda
03 / 20
Part 1What it does

Gemini にできることは、4つに分けると迷わない

Read

読む・まとめる

長いメール、議事録、PDF、動画。人が読む前に要点を出させる。スレッド全体・複数ファイル横断もここ。

Find

調べる・比べる

Google検索連携で最新情報を、Deep Research で数十サイトを横断して。比較表・チェックリストの形で出させる。

Make

つくる

文章、返信文、レポート、グラフ。Nano Banana で画像、Veo で動画。Canvas で一緒に書き直す。

Connect

つなぐ

Gmail・カレンダー・ドライブ・スプレッドシート。自分のデータを踏まえた答えが返る。ここが他のAIとの差。

まずはこの一言から
geminiにできることを教えて
Part 1 / Gemini Today
04 / 20
Part 1Integration Map

どこに、何を頼めるのか

Gmail

受信箱を検索して探す・要約する・返信文を書く。スレッド全体を読ませられる。

Calendar

空き時間の抽出、候補日程の提示。メール文面に直接埋め込める。

Sheets

集計・分析・グラフ作成。Python で実際に計算させられる。

Drive

ファイルを探す・横断要約する・フォルダ全体から企画を出させる。

Search

最新の外部情報。社外の相場や競合を比較表にする。

Gemini
連携の勘どころ
  • 「探して」より 固有名詞。社名・案件名を入れると命中率が跳ね上がる。
  • 1つの依頼で 2つのサービスをまたがせると価値が出る(メール+カレンダー)。
先に知っておくこと
  • 参照できるのは 自分がアクセス権を持つ範囲だけ。権限は変わらない。
  • 連携可否は管理者設定に依存。組織で使っている場合、使えないときは管理者に確認を。
Part 1 / Integration Map
05 / 20
Part 1The Format

今日いちばん大事な1枚 ─ 頼み方の型

5つの見出しで区切るだけ
#役割 あなたは経験豊富なIT導入コンサルタントです。 #命令 営業管理システムの導入に向けた比較調査を行ってください。 #文脈 当社は従業員50名規模の日本企業です。 スプレッドシートでのデータ管理に限界を感じており、低コストかつ使いやすいツールを探しています。 #制約事項 - 日本国内でサポートがある製品 - 直近1年以内の最新情報 - 費用が不明な場合は空欄にせず「要問い合わせ」と記載 #出力指示 以下の列項目で比較表を作成してください。 - 製品名 / 初期費用 / 月額費用 / 特徴 / 導入事例URL
1
#役割
誰として答えるか。専門家を指定すると語彙と観点が変わる。
2
#命令
やってほしいことを一文で。ここだけ書いて出すのが「ふつうの使い方」。
3
#文脈
自社の状況。ここを書くと一般論が自分ごとの答えになる。
4
#制約事項
やってほしくないことを先に潰す。やり直し回数がいちばん減るのはここ
5
#出力指示
表なのか箇条書きなのか。列名まで指定すると再利用できる形で返る。

全部書く必要はありません。うまくいかないときに、足りていない見出しを1つ足す。それだけで直ります。

Part 1 / The Format
06 / 20
Part 225 min
Google
Workspace

いつもの受信箱、いつものシート、いつものドライブ。
新しい画面を開かずに効くところから見ていきます。

GmailCalendarSheetsDriveSearchMultimodal
Part 2
07 / 20
Part 2Gmail

受信箱を「読む」前に、要点だけ受け取る

Step 1 ─ 探す
株式会社テストからの、追加開発の見積もりメールの件名を教えて
Step 2 ─ 経緯をつかむ
株式会社テストとのやり取りを時系列で要約してまとめて
Step 3 ─ 型に落とす
このメール文を以下の項目ごとに要約して (埋められない項目は未記載でOK) - 結論 - 背景 - 課題 - 依頼 - 期限 - 次のアクション
項目を指定するのが肝

「要約して」だけだと、毎回ちがう形で返ってきます。項目を固定すると、案件が変わっても同じ形で溜まる。転記も、他人への共有も楽になります。

「埋められない項目は未記載でOK」の一行が効きます。これがないと、書いていないことを推測で埋めてきます。

スレッドが長いとき
  • 全体を掴む → このスレッドを要約して
  • 直近だけ知りたい → スレッド内の情報を基に、最新のメール文を要約して
Part 2 / Gmail
08 / 20
Part 2Gmail × Calendar

返信文と日程調整を、ひとつの依頼で終わらせる

まずは素直に
スレッド内の情報を基に、返信文を作成して
ここからが本題 ─ カレンダーをまたがせる
返信文を作成してください。その際、本日から平日の5営業日以内、10時から19時の間で、前後の予定との空き時間が長い時間帯をGoogleカレンダーで検索し、1時間のオンラインMTGの候補日程を3つ提示してください。

この一文には、条件が6つ入っています。
①本日から ②平日5営業日以内 ③10〜19時 ④前後の空きが長い時間帯 ⑤1時間 ⑥3候補。

1
条件は多いほどいい
遠慮して曖昧にするほど、確認と手直しが増えます。人に頼むときと同じで、細かく言った方が早い。
2
「候補を3つ」と数を指定する
数を言わないと1つしか出ないことがあります。相手に選ばせる形式まで指定する。
3
送信前に必ず自分で読む
予定の見落とし・敬語の相性は人が最終確認。下書きまでを任せる、が現実的な線です。
Part 2 / Gmail × Calendar
09 / 20
Part 2Sheets

分析は「観点を考えさせる」ところから頼む

1
データを理解させる
このデータ群の特徴を整理して教えて
列の意味・期間・件数を先に言わせる。ここでズレていたら、後の数字は全部信用できません。
2
観点を出させる
データ群の特徴を基に、集計・分析観点を考えて
自分が思いつかなかった切り口が出てくる。ここを飛ばすと、いつもの集計しか出ません。
3
見る
グラフの種類まで指定して可視化させる(次ページ)。
4
打ち手にする
より売り上げを伸ばすための課題と発生要因を特定し、対策案を提示してください。
深掘りの質問例
  • デバイス(Mobile/PC)によって、購買行動や商品カテゴリに違いがあるか?
  • 顧客IDごとに、注文回数と総売上を表形式で出力して
Check

数字が合わないときは 「Pythonで計算して」と付け加える。頭の中で概算されるのを防ぎ、実際に計算させられます。

Part 2 / Sheets
10 / 20
Part 2Sheets / Output

グラフは種類を指定する。最後はレポートの形で受け取る

知りたいことグラフそのまま使えるプロンプト
構成比較棒グラフどのカテゴリ/サブカテゴリが最も売り上げに貢献しているかを、棒グラフを使って説明して
時間の変化折れ線日次の売上推移を折れ線グラフで示して
内訳の割合円グラフ支払方法の割合を示す円グラフを作って
仕上げ ─ 報告の形にする
以下の項目を含む、「2026年1月 販売実績サマリ」のレポートを出力してください。 - 販売データの集計結果(特徴や傾向) - 複数観点からの分析に基づくアクション案
レポート依頼のコツ
  • タイトルを先に決めて渡す。「2026年1月 販売実績サマリ」と名前がつくと、粒度と範囲が自動的に定まります。
  • 「集計結果」と「アクション案」を分けて指定する。片方だけだと、事実の羅列か、根拠のない提案のどちらかに寄ります。
Part 2 / Sheets
11 / 20
Part 2Drive

ファイル名を覚えていなくても、探せる

Step 1 ─ 探す
既存サービスの改善方針が書かれた資料を探して

ファイル名ではなく 中身の内容で探せるのが従来の検索との違い。「〜が書かれた資料」という言い方をする。

Step 2 ─ 読む
複数ファイルの議事録内容を要約して

1ファイルずつ開かずに横断要約。「開発ロードマップの内容を教えて」のように、資料名で直接聞くこともできる。

Step 3 ─ 生み出す
このフォルダ内の全ファイル内容を基に、新規サービスの企画案を考えて

ここが本命。資料が散らばっているほど効く。人間には読み切れない量を前提にした使い方。

ドライブが散らかっているのは、実は不利ではありません。整理する前に、まとめて読ませてしまう。整理は、そのあとで十分です。

Part 2 / Drive
12 / 20
Part 2Google Search

社外の情報は「比較表で出して」と頼む

1回目
GeminiとChatGPTの機能の比較表を、様々なWebサイトの情報を基に日本語で出力して
2回目 ─ 会話を続ける
もっと深掘りしたものを、日本語で出力して

一発で完成させようとしない。1回目は粗くていい。返ってきたものを見てから注文をつける方が、はるかに速く目的地に着きます。

この2語を必ず入れる
  • 「様々なWebサイトの情報を基に」単一ソースの受け売りを避け、複数を突き合わせさせる。
  • 「日本語で」海外ソースを読みに行った結果、英語で返ってくるのを防ぐ。
Caution

価格・料金プラン・製品名は変わります。表が出てきたら、社外に出す前に出典リンクを1つは自分で開いて確認する。ここは省略しないでください。

Part 2 / Google Search
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Part 2Multimodal

文字にしなくていい。撮って渡す

渡すもの用途プロンプト
ホワイトボードの写真会議のあと、その場で添付のホワイトボードに記載の内容を基に、会議の議事録を作成してください
バナー画像制作物のレビュー添付の広告用バナー画像について、より多くの人にクリックしてもらうために修正すべき点を指摘して
資料のPDF提出前チェック添付の資料について、誤字脱字があれば指摘して
動画ファイル海外セミナーの消化以下の動画を日本語に翻訳して文字起こしし、ポイントを絞って要約して

手書きの文字も、斜めから撮った写真も読みます。「あとで清書しよう」と思った時点で、渡してしまう。持ち帰って清書する作業が、いちばん先に消えます。

Part 2 / Multimodal
14 / 20
Part 320 min
Tools
& Gems

ここからは「使う」から「仕込む」へ。
一度つくれば、明日以降ずっと効き続けるものを扱います。

※ 画像・動画の生成モデルは、名称もバージョンも短い周期で変わります。要点はモデル名ではなく、制約事項の書き方です。

Deep ResearchCanvasGuided LearningNano BananaVeoGems
Part 3
15 / 20
Part 3Deep Research

調査計画を「直せる」のが、ふつうの検索との違い

1
依頼する
営業管理システムの導入に向けた比較調査を行って
ここで いきなり調査は始まりません。まず「リサーチプラン」が提示されます。
2
プランを直す
選定チェックリストも出力するプランに変更して
ここが最重要。調査が走ってから直すと数十分が無駄になります。走らせる前に直す。
3
構成を直す
最もおすすめの営業管理システムを、最初に結論として提示する構成に修正して
報告書として使うなら、結論を先頭に。上司が読む順番に合わせる。
向いている仕事
  • ツール比較・ベンダー選定
  • 競合調査、業界動向のキャッチアップ
  • 制度・規制の横断調査

共通するのは「やれば分かるが、やる時間がない」種類の仕事。数十サイトを読ませてから、こちらは判断だけする。

Tips

P.06 の #役割 / #文脈 / #制約事項 の型を、そのまま Deep Research にも使えます。「従業員50名規模」の一行があるかないかで、返ってくる製品リストが変わります。

Part 3 / Deep Research
16 / 20
Part 3Canvas / Guided Learning

書き直す道具と、覚える道具

Canvas ─ 一緒に書き直す

チャットは会話が下に流れていきますが、Canvas は ひとつの文書を横に置いて直していく形式。部分修正を何度も重ねる作業に向きます。

直しの指示は部分ごとに
導入文をより充実させて より詳細で分かりやすい比較表にして
  • 調査系もそのまま流し込める(直近半年のEC市場におけるトレンドを調査して
  • 一覧化に強い(企業のコンプライアンスとして、特に重要なポイントを一覧化して
  • 白紙から始めたいときは 空のCanvasを作って
ガイド付き学習 ─ 答えを先に言わせない

通常のチャットは答えをくれます。ガイド付き学習は 問いを返してきます。理解して自分の言葉で説明できるようになりたいとき用のモード。

はじめ方
生成AIの仕組みを学びたい
定着させる
ここまでの復習として、選択式のクイズを3問出して ここまでの復習用に、自由記述形式のクイズを1問生成して

社内教育に使えます。添付の自社製品について学びたいです と自社資料を渡せば、その資料に基づいた出題をしてくれます。新人研修の小テストが自動で作れる。

Part 3 / Canvas & Learning
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Part 3Nano Banana / Veo

画像と動画は、制約事項を書けるかで決まる

Nano Banana ─ 画像生成
同じ依頼、指定なしと指定ありの差
スマホの家計簿アプリの広告用バナー画像を生成して
スマホの家計簿アプリの広告用バナー画像を生成して #制約事項 - サイズは「1200×628」px - 「今すぐ登録」のボタン風デザインを配置する - 余白を十分に取る - 日本語の短いキャッチコピーを配置する - 色のコントラストで可読性を担保する
  • 日本語の文字が入れられる。インフォグラフィックや漫画も作れます。
  • 複数画像を渡して合成できる(背景+人物+商品)。差し替えも会話で指示。
  • 気に入らなければ 別パターンの配色で生成して
Veo ─ 動画生成
日本語でも動くが
公園で犬と遊ぶ少年。笑顔で走り回る。明るい昼の光。
英語+撮影用語だと精度が上がる
Cinematic luxury perfume commercial. A sophisticated businessman in a tailored black suit stands in a modern penthouse at night. Ultra cinematic lighting, dramatic shadows, 4K, shallow depth of field.

コツは 「カメラマンへの発注書」を書くつもりで書くこと。被写体だけでなく、光・カメラワーク・画質を指定する。続きの動きも会話で足していけます。

Part 3 / Generation
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Part 3Gems

毎回同じ指示を書いているなら、それは Gem にできる

Gem は 名前・説明・カスタム指示(+参照ファイル)を登録した、専用の Gemini です。P.06 の型を一度書いて保存すれば、次からは本文を貼るだけで済みます。

Gem何を仕込むか
文章校正AI誤字脱字・文法・不自然な表現の修正。修正理由まで説明させるのがポイント。
爆褒めコーチ日報を送ると全力で肯定してくる。未完了タスクも「明日への伸び代」に変換。
提案・営業メール作成相手企業のHP・ニュース・採用情報を調べさせ、課題仮説 → 訴求ポイント → メール文案まで一気に。
社内コンシェルジュFAQ・就業規則・ITガイドラインを参照ファイルに添付。「交通費の精算方法は?」に社内ルールで答える。
データ分析エキスパート集計5観点と Python 実行を固定。売上データを貼って「分析して」だけで動く。
効く Gem の共通点
  • 資料を添付できる。社内マニュアルを持たせた瞬間、汎用AIが社内ツールに変わります。
  • 「資料にない場合」を書いておく。「推測で答えず、正直に見当たらないと述べる」の一行が作り話を止めます。
  • 回答の最後を固定する。「必ず問い合わせ先を明記」と書いておくと、社内展開できる品質になります。

最初の1個は「自分が今週いちばん多く書いた指示文」を保存するだけで構いません。凝った Gem より、毎日使う Gem が勝ちます。

Part 3 / Gems
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Next Actions

明日、この順番でやってみてください

1日目

受信箱でやる

いちばん長いスレッドを1本選んで、6項目の要約テンプレ(P.08)を投げる。新しい画面を開かず、いつもの仕事の中で試す。

3日目

制約事項を足す

結果が微妙だったプロンプトに #制約事項 を3行足して、もう一度投げる(P.06)。やり直し回数がここでいちばん減ります。

1週間後

Gem にして固定する

その週いちばん多く書いた指示文を Gem として保存する(P.19)。ここまで来ると、翌週から自動的に時間が浮きます。

Remember

覚えるのは機能名ではなく、頼み方
役割・文脈・制約・出力形式。この4つを書けば、道具は勝手に賢くなります。

Thank you
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